2012年6月12日火曜日

ニワトリを捌いて丸焼きにする

とある寮生の誕生日のお祝いに,ニワトリの丸焼きを作りました.

まず,ニワトリを捕まえて足を縛り,そこらへんに吊るします.


吊るしたら,首をひねって骨を折ります.こうしておくと首を切ったときに鶏が暴れないので楽.


骨を折った部分に包丁を入れて,首を切り落とします.


さらに踵にもナイフを入れます.これで血が抜けやすくなります.
ここで数分間血抜きをします.


血が抜けたら,沸かしたての熱湯に丸ごと漬けます.


湯から出して,ひたすら羽をむしり取ります.熱湯の温度が高い方が,うまく抜けるみたい.


綺麗に毟れました.ここからナイフとキッチン鋏を使って内臓を出します.

まず,首元の内側にある砂袋を取り出します.砂袋を破らないように丁寧に作業しましょう.
次に,肛門の周りを鋏で切りとり,大腸を紐で縛ります.こうすると糞が外に出てこないのでよいです.
肛門を縛ったら,腕が入るくらいまでナイフで穴を拡大して,内臓を掻き出します.まず消化器系,肝臓,循環器系の順に出てきます.緑色の胆嚢をつぶすと肉が臭くなって食べられなくなるので注意しましょう(刃物を使わずに手で掻き出せばふつうは潰れません).メスの場合,産卵前の卵や卵の元(きんかん)もあります.

後忘れていけないのが砂肝.これは二つに切って中の砂を出して,茶色の幕を手ではがします.

最後に,足を膝の部分でひねって,取り外します.


内臓は上の写真の様に食べられるものと食べられないものに分けると便利です.
肝臓,心臓は刺身で食べられます.キンカンも食べられます.消化器系は洗えば食べられるかもしれませんが普通は食べません. 足は出汁等には使えるみたいですが,汚いので捨てました.
砂肝は焼いて食べるのが一番.


今回は誕生日なので豪華に.内臓を取った穴にピラフを詰め込み,表面にハーブ,オリーブオイル,ニンニク,塩麹を塗りこみます.地鶏は皮が厚めなので,革に切れ込みを入れ,革と肉の間にもハーブなどを詰め込みます.


あとはオーブンレンジで1時間ほど焼いて完成.
ブロイラーと違い,革はゴムのようで歯で噛み切るのはかなり困難です.肉の歯ごたえもしっかりしていて,肉汁が濃厚.中のピラフは鶏の味がしみ込んで絶品でした.


やっぱり地鶏は美味しいのですが,経済面を考えると,どうしてもブロイラーの方が安いのです.近所の業務スーパーでは,ブラジル産の鶏肉が2キロ(6羽ぐらい入ってる)800円くらいで売っています.
一方こちらではエサ代だけでも1羽につき一月200円程度かかっています.ひよこを肉てして出荷するまでには最低3~4か月かかるので,1羽600~800円のコストがかかっている計算に….さらに有精卵の取り寄せ費や飼育設備への投資を考えるとコストは1000円強になるでしょう.
雌鶏の場合は,卵として還元しているので,卵を産み始める6っか月齢以降のエサ代は卵の生産で相殺されるのですが,雄鶏の場合は早めに食べないと,コストがどんどん増大してしまいます.

エサの屑米の代わりに配合飼料を与えればエサ代はもう少し安くなりますが,なんか負けた気がするので配合飼料は使いたくありません.

鶏肉の安価供給の為の今後の課題は,積極的に生ごみなどをエサとして使用してエサ代を削減することと,有精卵の自家供給体制の確立だと考えられます.

2 件のコメント:

  1. サトウキビ畑なんかを柵で囲って、中で鶏の放牧できないか、と考えたことあるんじゃけどどうかねえ。
    バッタや蛾の幼虫とか雑草なんか食べてくれたら、ほれ合鴨的な感じで一石二鳥かな、と。
    まあ結局やってないんじゃけどね。マングースに殺られちまうのが目に見えてるしね。

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  2. 軍鶏みたいのを放せば猫くらいなら撃退できるかもしれないけど,マングースは無理でしょうねぇ.頑丈な柵で囲えば大丈夫かもしれないけど,柵の建設費で大赤字を出しそう.

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